カテゴリー「折々のこと」の5件の記事

2011/01/20

晩餐の後に

 家の中が、夕ご飯に客があった形跡をとどめている今朝、こぐれひでこさんの「ごはん日記」にやっぱりゲストを呼んで、夕方6時、宴が開始とつづってあった。夕方6時、あたしはバスルームのなかでも客の導線部だけをわしわし洗っていて、そのあと花を活けて、生エビを茹でて、アボガドとセロリとトマトとニンジンとフィンネルとリンゴを切って、ご飯を炊かなければならなかったので、日本ではあたしにはとても無理と感慨を抱いた。

 なぜなら、クリスティーナとフランチェスコとは、じゃ9時-9時半ね、といかにも南イタリア的な約束をするも、「本当に」やって来たのは、生野菜のももラー添えのエンダイブもかぴかぴすんでの10時だった。それでも、並べたフォークとナイフを心持ちずらしたり、崩れやすい部分を入念に化粧直ししたり、それでも限界というものもあるので、照明をキャンドルに代えてみたり、時間はいくらあっても足りない。

 ひとさまをお呼びすれば、ワインやドルチェの包装紙などもさることながら、エビの殻とか野菜果物類の皮など、見栄のぶんだけゴミの量が増える。今朝、有機ゴミ、燃えるゴミ、リサイクルゴミの3つのビニール袋がそれぞれ飽和していた。

 あたしのたちとして、これは一刻も早く捨てに行って、さっぱりとしたいのだが、ふと、あたしの家から持ち出されるこのゴミは、ただうちを出てゴミ収集場に移動するだけであることを、なんとなく思ったりした。

 

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2008/05/30

ままならない

Photo_2 乳製品は食べるベジタリアンのL.A.のロビンが、透き通らんばかりの白い肌だったのを目の当たりにして以来、肉は食べませんと念じながら生きているけど、意識する前より、口にする機会が増えているとはどういうことなのか(笑)

しょうがないからグリーンハンドと2足のわらじで行こうと、冬の間中かわいそうな思いをさせた植物達に、ジョウロやら霧吹きやらで水遣りに精を出していたら、全くノーマークだったサボテンが花をつけた。

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2008/03/16

春の予感

昨日、夜11時ぐらいにいつもの道を運転していたら、左手に唐突に”夜桜”が2本満開を迎えていた。目の悪いあたしは、反射的になつかしい桜と思い込んだが、たぶんアーモンドだろう。とにかく闇の中では、花が八重桜ほどもふっくらとして見えた。

普段はわりと何も見ていないあたしは、原っぱとか、花畑とか、大面積を占める草花で春を感じて、ほっこりするんだけど、木曜日、ミケーレが帰ってくるなり、春だ春だという。聞けば、今年一番のヒメチョウゲンボウを見たといって、ご丁寧にヒメチョウゲンボウが飛び立つ姿をかなりリアルに再現してみせて、日本人を失笑させた。

ヒメチョウゲンボウとは、春から夏場にかけて北アフリカからマテーラに繁殖のために飛来する、タカ目ハヤブサ科の中で一番小さい鳥だ。一番小さいので、夏場にうじゃうじゃサッシ上空を旋回していても、あたしには他の鳥と区別がつかないし、どうしてあんなに空高く飛んでいる鳥を識別できるのか理解もできない(笑)

ヒメチョウゲンボウで春の訪れを感じられないのを、なんとなく損したように思う。それはそうと、将来日本に住むことにでもなったら、江戸家子猫師匠は、ヒメチョウゲンボウのまねができるトウが立った外国人も弟子入りさせてくれるのだろうか(笑)。

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2008/02/14

サン ヴェレンティーノとシンビジューム

Photo_2  今日はバレンタインズデーだ。イタリア風に言うなら「今日はサン(聖)ヴァレンティーノだ」ということになるんだけど、イタリア語ではわざわざ”デー”とは言わない。なぜならクリスマスなんかのように聖書の中で鍵となる日以外はすべて、聖人のどなたさまかに捧げられた日だからで、イタリアのカレンダーとか手帳には、大安、友引と同じのりで、今日はなんという聖人の日なのかがきちんと明記してある。

 あたしの手帳は、それどこの?とみんなに聞かれるけど、ミケーレの会社が年末にほうぼうにばらまく非売品だ(笑)。それを見ると、今日は「聖ヴァレンティーノ司教」で、昨日は「殉教者 聖女マウラ」だし、明日は「殉教者 聖ファウスティーノと聖女ジョーヴィータ」だし、11月1日なんか「全聖人」だ。

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2008/02/03

カーニバル最後の日

 今年のカーニバル最後の日はあさっての火曜なんだけど、今日はカーニバル最後の日曜日だ。

 カーニバルといえば、リオと並んで、ヴェネツィアがあまりにも有名だけれども、イタリア国内では、そのヴェネツィアとヴィアレッジョ、プティニャーノの各都市のカーニバルが三大カーニバルと称される。

 ”ヴィア(道、通り)レッジョ”と初めて耳にした時は、それが街の名前ではなく、アッピア街道とか東海道とかの類で、”レッジョ街道”というものがあるものだと思ってしまったのは、マテーラから見れば似たような方角に、レッジョ・エミーリアという街があって友達が住んでいたからだ。ローマに続くであろう”レッジョ街道”ならば、あたしの中では三大カーニバルにはうってつけだった笑。さらにはちょうどその頃サッカーの中村選手が、レッジョでプレーすることに決まったりしたが、ここは長靴のつま先カラーブリア州のレッジョなので、レッジョ・カラーブリアと区別される。

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