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2008/02/14

サン ヴェレンティーノとシンビジューム

Photo_2  今日はバレンタインズデーだ。イタリア風に言うなら「今日はサン(聖)ヴァレンティーノだ」ということになるんだけど、イタリア語ではわざわざ”デー”とは言わない。なぜならクリスマスなんかのように聖書の中で鍵となる日以外はすべて、聖人のどなたさまかに捧げられた日だからで、イタリアのカレンダーとか手帳には、大安、友引と同じのりで、今日はなんという聖人の日なのかがきちんと明記してある。

 あたしの手帳は、それどこの?とみんなに聞かれるけど、ミケーレの会社が年末にほうぼうにばらまく非売品だ(笑)。それを見ると、今日は「聖ヴァレンティーノ司教」で、昨日は「殉教者 聖女マウラ」だし、明日は「殉教者 聖ファウスティーノと聖女ジョーヴィータ」だし、11月1日なんか「全聖人」だ。

 正式な日本語訳では11月1日は「諸聖人の日」となっているみたいだけど、これは聖人の数がもはや1年の日数では足りずに、聖人歴からあふれてしまった聖人を含めすべての尊い方に捧げられているんだそうだ。

 さて殉教した2月14日に捧げられた聖ヴァレンティーノ司教だけど、3世紀後半の人物といわれる。2006年2月のasahi.comの、カトリック中央協議会典礼委員会の方の話では、同じ日に殉教した同名の聖人がもう一人いるといわれ、史実としては定かではなく、1962年になってから行われたバチカンの公会議で、聖人歴が見直された際、聖人歴から姿をけすことになり、2月14日は別の聖人に捧げられたとある。

 でもヴァチカンのお膝元で、カトリックを信仰する人向けの手帳の2月14日には、はっきりしっかり「聖ヴァレンティーノ司教」って書いてある。念のために断っておくが、ミケーレの会社は、何事も几帳面な北イタリアに本社があり、日本にはないけど、世界のわりとあちこちにプラントなんかがある。そんなわけで、手帳の月・曜日の表記は、イタリア語を始め、英語、フランス語、アラビア語なんかも含む6ヶ国語なんだけど、その割には、日毎カレンダーにも、見開き年間カレンダーにも、イタリア語で聖人の名前がずらりと並んでいるので、一見国際的に見えて、実は他の国には配ってないっぽい。笑

 イタリアの一般向けの聖人歴には書いてあるといっても、カトリック教会としての宗教的な色合いはほとんどなくて、もっぱら愛の日ということになってるのは日本と同じだ。むしろカトリック的には、全国の洗礼名ヴァレンティーノさんたちにとっての守護聖人の日ということで、恋人達の日には全く関係のないところで、「今日ってサン・ヴァレンティーノじゃん、おめでとう!」とかなんとかいって電話がじゃんじゃんかかって来たりするから、ヴァレンティーノ・ロッシなんか大変だろうなと思う。

 今日いつもの花屋さんに行ったら、男性客が2,3人バラなんかを求めていた。あたしは、台所用に2輪、何か春らしい花でもと思って行ったんだけど、今日は生花という生花は全部、すでにバレンタイン用の花束になっていた笑。

 男性には、花はよく分からないという人が多いのだろうし、一人また一人と花を選んでラッピングしていたら客がさばけないのは分からないでもないが、合理的というか、なんともイタリアらしい。しかも赤いリボンやらハート型の飾りがしてあるとはいえ、花束としての出来上りはわりといい加減で、あたしはしばらく店の中を物色するはめになった。

 その間、店側の思惑通りというか、バレンタインの花を買う男性客がひっきりなしだったが、さすがに男性でも、出来上がったブーケに満足した人は少なかったとみえて、バラだけのはないのかとか、愛する人が好きなのであろうか、ひまわりを1本足してくれとか言っては、花を買って行くのだった。

 あたしは、家に帰ってからバラにして生けようという腹でよくよく見直してみたら、全部真っ赤なラッピングに明らかに調和してない薄紫のシンビジューム1本、真っ赤なアンスリウム1本と、青々としたかえで1本、カスミソウ2本という花束が目に留まった。これなら、背の高いシンビジュームは寝室用、根元の花をいくつか短く切って生ければ食卓に置けるし、アンスリウムとかえでの2輪ざしもできる。あたしは、おかしげな花束を抱えて、よく晴れたサンヴァレンティーノの空の下を、てくてく家まで帰った。

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