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2006/10/20

国際的スクープ?!

 イタリアの郵便事情については、既にいろいろな人がいろいろな場面で口にし、ペンを取ってきたのだし、あたしも”ガゼッタ デル メッツオ ジョルノ”紙への記念すべき寄稿第1回目は、今後の日常生活に障らないよう腐心したが、やっぱり驚愕の郵便事情を取り上げた。

 イタリア人におもねった甲斐があってか、「苗字がなくたって、あたしはここにいます!」なんていう本筋とは関係ない内容の一部だけを取り上げて誇張したびっくりタイトルをつけられた以外は、特に目立つ加筆修正もなく紙面に掲載されて、満足したものだけれど、その後の、昨冬の輸入ガス不足とイタリア政府の珍対策や、ゴミ問題なんかに疑問をぶつけてみた原稿は、1段落がまるまると削除されて、そのスペースに全く見に覚えのない”あたしの意見と主張”が加筆されたりしたことを考えると、イタリアの郵便制度を論じることは、支持政党にとても義理堅い新聞社からも、政治からも目をつぶられた無法地帯でなければ最後の桃源郷かもしれない。

 海外への郵便をよくよく考えれば不思議なことばかりで、あたしがイタリアの郵便局でユーロで支払ったイタリアの切手を貼った郵便は、日本に到着すれば、日本郵政公社が、日本郵政公社の切手を貼った他の郵便物と分け隔てなくきちんとあて先に届けてくれる。

 32年の人生で全く自然だと思ってたこのサービスだけれど、こんなことを考えたのは、最近、返信用封筒を同封した書類を日本へ送る必要があったからで、返信用封筒というからには、もちろん返信用切手を貼ってということになる。毎日毎日それこそ万の国から送られてくる郵便物から、日本郵政公社がなんらかの配達料金を回収できるのかどうかは分からないけれど、海外の切手を貼った郵便物は配達してくれるのに、日本で投函する場合は、例え送り先が海外でも、日本の切手であらねばならないという。

 同じ内容の仕事をお願いしているのに、払いませんとは言ってないのに、しかも書類は一刻を争うというのにと悲嘆にくれていたら、なんと”国際返信切手券”というすばらしい制度があった。

 国ごとに価値もサイズもいろいろな切手の代わりに、この”切手券”を同封して送ると、受け取った人はその国の郵便局で、「外国宛航空便第1段階」の郵便物を送るのに必要な料金に相当する切手と交換できるのだという。

 とHPに書いてあるわりには、日本の郵便局では、この券1枚は130円以上でも以下でもなく、その上、今までに日本から送られてきたごく普通のエアメールには、どれもこれも190円の切手が貼ってある。多分、イタリアへのエアメールの定型郵便で一番軽量なものの基本送料は190円なんだろうとは予想しつつも、”航空便第1段階”の説明も、但し書きの「(この券が)使える国は、万国郵便連合の加盟国であることに注意してください」の下りでどこが加盟してんだかも、探し出せなかったので、なにはともあれイタリアの郵便局に足を伸ばすことにした。

 今年に入って一時帰国した折、一念発起で誂え、出来上がりを待って郵送してもらった浴衣がローマの税関で”輸入禁止対象品目”の疑いで2ヶ月以上も保管され、ようやく受け取った時に更に20%の関税を払って以来、近所の郵便局の女性局長カルメーラとは仲良しで、いつでも、心機一転したイタリア郵便局の誰も知らない最新のサービスを教えてくれる。

 今年5月に、書籍扱いの封筒を出しに行ったら、「あら、ビアンカ!」とあたしを見つけるなり、日本までたった3日で到着する国際速達便システムが導入されたという。興味深々で値段を聞いたら、およそB4サイズだが小包ではない封筒が50ユーロ(約7450円)だと言われた。金額も金額だし、もともとイタリアの郵便事情を考慮して余裕をもって郵便局に来ているのだし、いつもの配達優先郵便として7.5(約1118円)ユーロを払ったものだったが、今週の月曜(日本時間午後6時ごろ)にやっぱり配達優先郵便で送った郵便が、土曜日の昼下がりの山形に到着していたことから、もしかしたらこの4ヶ月の間に国際速達システムが普通郵便規格になったのかもしれない。笑

 郵便局ではやっぱりカルメーラが「あら、ビアンカ!どうしたの?国際返信切手?はは~ん、クーポンのことね、それはクーポンって言うのよ、けどそれ、中央局でしか扱ってないからあっちへ行ってみて。でもそれとは別にちょっとあたしのオフィスに来て」と、オフィスに呼ばれ、今回は、3ヶ月も前になる、サッカーのワールドカップのイタリア優勝を記念した新発売の切手シートを見せてくれた。笑

 たとえ、郵便最新事情にこんなにも詳しく(笑)、信頼もしているカルメーラの口からでも、中央局にしか置いていないと言われた時、中央局以外の郵便局の窓口業務が午後1時半で終了するのには慣れたあたしも、ニヒルに笑ってしまった。それじゃあ公共のサービスとして片手落ちだが、国際返信切手なんて利用する人も稀なのだろうし、実際あたしも初めて使うわけだし、3年に渡るイタリア生活ですっかりあきらめる事を身につけたあたしは、素直に中央局に向かった。

 イタリアでは、「国際返信切手券」とは呼ばすに、単にクーポン”券”だとしても名称はある。にもかかわらず、しかも全幅の信頼を寄せているカルメーラが中央局にあると断言したにもかかわらず、マテーラ中央郵便局によれば、数年前まではあったというが、現在は扱ってなく、それに代わるものも特にないという。何とイタリアは「万国郵便連合」の加盟国ではないというのか。ザンビア共和国が加盟していませんでしたというなら、なんとなく納得できるが、グループオブエイトにも名を連ねる、ワールドカップ優勝のイタリアが、中国もロシアも加盟するこの”万国”に数年前から加盟していないなんて、もしかしたらすごいスクープかもしれない。笑

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コメント

はじめまして。
かなり昔の記事のようですが、今まさに私もイタリアでこの国際返信用切手を探しているところで、貴女のブログを発見いたしました。

この文を読んでいる限り、結局イタリアは加盟国ではなかったので入手できなかったのか、それとも別の郵便局で入手できたのか、、、もしよろしければ教えていただけませんか?

投稿: まも | 2013/10/04 23:18

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